リサとガスパールの ひみつ基地

2007年冬梅田阪急原画展総決算


 今回は(流石のわたくしも)やるかどうかぎりぎり11月まで判らなかったので、やはりウィンドーディスプレイの情報が出た時は凄く嬉しかったよー。そして原画展も
 !!

うめだ阪急のクリスマス リサとガスパールのクリスマス

 <<Lisa et le Pere noel>>そのものは昨年初の遠征時にいわくつき最後の一冊を辛くも手に入れて大感激だった。しかしこれが一年以上経ってテーマになるということは様々な資本がからんで来るのであるな。昨年ではテーマにするのが全く間に合わない時期だしね。つまり仏語版の出たのが11月頃なわけで邦訳も出ていないし、話の内容的にはクリスマスにぴったりながら、キャラクターグッズとか製作が文字通り全く間に合わないのだ。これは昨年も思ったことだが、きっと次回やるならこれがテーマになるだろうと。果たしてその通りになったね。

クリスマスケーキ2007
シリルシェフのクリスマスケーキ製作拝見

 さて、わたくしは梅田のイベントスペース「ザ・メーンステージ」で大々的にやっていた時期には行けていない。何と言っても真打・原画展に合わせて行かねばと企んでいたわけである。しかしそれで充分なのかなとも思う。先行グッズで今回見られなかったものはバカラのグラスだけだったし(まあ惜しいけどね)、ネットではもう扱っていない昨年のダイヤモンドリサとブラックダイヤモンドガスパールもあったし。


キタムラのリサとガスパールアイテム

 キタムラの型押し意匠はてっきりガスパールの後姿だと思っていたら、サンタさんの工場で小さな妖精に手を引かれたリサの場面だった。帰ってきてから気づく。わたくしもまだまだ甘いなあ。ということは、ガスパールはここでも出番やや少ないのか。バッグインバッグの海辺で遊ぶ長靴の二人のポーズ、型押し財布のデパートの二人だけ対等かいな。全体としてわたくしはキタムラ製品の意匠には余り感心しなかった。ゲオルク絵と違って線をシンプルにしているからね。

 原画展は邦題『リサとサンタクロース』の(ほぼ)全てを中心に。エントランスはコートにマフラーの二人が樅の木を左に見ている『メリークリスマス !』が真ん中だ。左に2005年の長靴リサと帽子ガス(チャリティーピンバッジの意匠)、背景は真っ白でなく、僅かに雪が青い。右には樅の木を持っている二人。これは20079月とサインが入っていたので、多分『edu』インタヴューページで描きかけの、あれが完成したものだろう。14.9.2007とサインが入っていたからごく最近の作品である。そして、帰り際の買い物で気づいたのだが、今年の阪急店員バッジがこの絵の意匠だった。インフォメーションカウンターに座っているくたくたリサガスも樅の木を一つずつ持っている。可愛いよ !

 右にアトリエ写真パネルが3つほどあったあと、いよいよ原画の面に続く。『怖い夢』(狼に引っ張られるベッドのリサ、ジャン・クロード)、『出会い』(変わった女の子だな、マフラー交換、など)、『退屈な一日』(パズル、など)『デパート』(玩具売り場、水遊び、など)、『デザートブック』、『レストラン』(ノルマンディーの浜辺、オーナーが変わっちゃった、など)、『ママプレ』(ピザみたいにふにゃふにゃになっちゃった、など)、『虱』(スカーフして人形の髪とかし、など)の面がひとつ。

 反対側は『リサとサンタクロース』が順番に並んでいた。その後『マジックショー』(抽選はずれ、衣裳替え、学校祭からのリサ一家帰り、マロンちゃんどーしてくれるの、など)が続く。

 会場真ん中辺にウィンドウケースがあって巨匠がいつも持ち歩いているスケッチ手帳と内容の数ページのコピーが。ファンにはとても嬉しいメイキングものだ。ウィンドウはもう一つ『マジックショー』原画の下にも配置されていて、そちらには絵筆数本と『メリークリスマス !』ができるまでに描いた習作2点が入っている。こういうものこそ図録にして欲しいんだけどなあ。

 そして細長い部屋の突き当たり部分の流れとして阪急限定クリスマスイベント用一連の描き下ろしが来ていた。展示順は2004年用『デパート』見返し、2005年用『冬の遊園地』『お菓子の国』(あれれ、ららぽーと横浜のオフィシャルショップから借りてきたのかな ?)2006年用『冬のセーヌ』、『ブッシュドノエル』『お菓子学校からの帰り』である。昨年のテーマ絵はこんなに間近に見られなかったのでまた見られてとても嬉しい。中で最も感激したのは昨年のディスプレイ用「お菓子学校からの帰り」である。これは多分初めて実物を見る絵だ。絵葉書などにもなっていないし。

 そこで気づいたことその1 : 2004年用になったデルフィーヌおばさんとリサとガスパールの、ギャルリ・ラファイエットを背景にした絵は2003年の製作だが、下にメッセージとサインが入っていた。「Pour Minoru Shibuya avec toute mon amitie ! Paris 21.9.2004 Georg(拙訳 : シブヤミノルさんに、ありとある我が友情を込めて ! パリ、2004921日、ゲオルク)である。ここから読み取れることは、まずデパートの製作が2003年だったわけだから、本が出来上がった後にこの絵をシブヤミノル氏に捧げたということになるだろう。それで !! シブヤミノルさんとは誰かということになるわけだが、『日本へ行く』で出て来たフクシマさんは、原稿の段階ではシブヤさんになっていたことを思い出してみてくれ。それと原画展などで必ず出て来る「渋谷出版企画」という会社。あくまでわたくしの憶測に過ぎないのだが、ここの社長さんなのではないかな ? フクシマさん=シブヤさん=シブヤミノルさん=渋谷出版企画の偉い人、とな。御本人様ここを見ていたら連絡くださーい ! ついでに『リサはお病気』でパパママのベッドに寝ているリサがテレビを見てる場面、そのテレビをよく見てみよう。SONYのノリでShibuyaと書いてあるから。

 気づいたことその2
 : 原題『Lisa et le Pere Noel』なのに、原画展のプレートはどれも『Lisa et le Pere de Noel』になっていた。deなぞいらん。これは間違いだよーん。

 気づいたことその3
 : 『退屈な一日』の辺りは、何と油彩ではなくアクリルだった。初めて知ったよ。素人目には違いがよく判らないけどね。

 原画展会場を出るとグッズ販売場、わたくしは有楽町で殆ど要るものを揃えたので今更買うものもなかったが、見事にリースが売り切れていたのはよくわかった。今回は会場限定ロールケーキがなく、規模少し小さいかな
 ? 梅田で初めて見たジークレー特装版\63,000-は最終日5030ほど売れていた。販売用原画が凄い ! 60万円程度のものが20点近く。以下おぼろげな記憶に頼ってどんな絵だか書き出すが・・・配置が違っていたら誰か教えてくれ。

左面 上段

木の上のポーリーヌ/ウサ/ローラーブレードの二人/覗きリサ

左面 下段

ガスがリサにマフラー結ぶ/ウサ/リュクサンブール公園でポニーと二人/
 ?

右面 上段

カフェでかくれんぼ/日本庭園背景の二人青スリッパ履き/ノルマンディーの砂浜で遊ぶ二人

右面 下段

?/ ?/リュクサンブール公園の二人/エッフェル塔斜め下から激写の二人

 最後までポーリーヌは売れていなかったが、白いウサちゃん2点は比較的安いからか両方売れている。フランスで出ているパズルのキャラクターだそうだ。ローラーブレードでヘルメット被って滑走していく二人は売れていない。リュクサンブール公園のポニーたちと二人&リュクサンブール公園で像の後ろからそっと覗きリサ(売れてない)は、多分ピクニックの番外絵。カフェでかくれんぼは多分『レストラン』の椅子だろう。日本庭園背景で青いスリッパの二人は勿論『日本へ行く』の番外場面だろう。エッフェル塔を斜めから激写した構図はよくグッズになっているあの絵の別アングル。それと、ノルマンディーの浜辺で遊ぶ二人は、気づいたことその4 !: 長靴の色が違う !! リサは『レストラン』本編では赤、ガスは緑なのだが、こちらはリサが黄色、ガスが赤である。

 あと気づいたことその5 : リュクサンブール公園なのにタイトル表示が「リュクセンブール公園」になっていた。誰かちゃんとフランス語やった人いないの ? こたびの展示会は色々と言葉の間違いが多い。実はデパートの玩具売り場で勝手にローラースケートを履いて遊ぶ二人の図のテロップが「迷子になった」みたいなこと書いてあったし、動物のお面被って遊ぶのも「ちょっとならいいよね」とか書いてあったし・・・・・・本も読んでいないのかなあ ?

 こういう原画買う人って一般のお金持ちのファンかと思っていたが、案外画廊主とか企業なのでは、と思い始めた。というのも昨3月からのLG&ペネロペ展で出ていた「パラソルをさすリサ」とか「ピクニックでコップを持つ二人」とか、これ学研の商品になっているではないか ! 本当に個人蔵なら製品にはなりにくいと思うのだが。学研が買い取ったとか ?! これもあくまで憶測だからね。本当のこと知ってる人は教えてくれー。

 さて、今回のリアルさんぽ京都編は金閣寺と詩仙堂をターゲットにした。『日本へ行く』でモデルになった場所ということでこの二つを中心にしたのだが、詩仙堂はスリッパで上がるところは無い。渡り廊下も無い。ついでに寄った龍安寺はベージュのスリッパだった。青いスリッパ履かせるお寺知ってたら誰か教えてくれー。まあゲオルク巨匠の色彩感覚に従った創作かも知れないけど。

 京都をご案内下さったのは勿論フクシマさんではなく(ぷっ)マカロンさんである。いつも関西系の情報を集めて下さり、ひみつ基地に貢献して下さるのだ。有難うマカロンさん ! また遊ぼうね。

2007/12/13/jeudi
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