リサとサンタさん Lisa et le Pere Noel
『リサとサンタさん』先行入手れぽうとするよ。ねたばれるのがヤなヒトは避けといてね。
p.1-2
ママとガスパール、リサが樅の木を運んでる。裏表紙と同じ絵。パリの街はとっても綺麗にイルミネーションされている筈なのに、静かなたたずまいだ。マレ地区の住宅街ってこうなのかも知れないね。
p.3-4
リサのおうちで飾りつけの真っ最中。虱騒動で頭梳かしていた鏡があるよ。青、緑の木の椅子がパリらしい色使い。リサったら飾り付けのぴかちゃらをガスパールに巻きつけちゃって引っ張ってる。最初から飛ばしてるね。
p.5-6
台所で(サンタさんに食べてもらうための)クッキーづくりの二人。いつものマフラーでなく格子縞のエプロンが可愛い。またこのテーブルクロスが赤紫のチェックでフランス人ならではの色彩感覚なんだよなー。椅子の一つにはツリーを運ぶ時着ていたコートが脱いでかけてある。リサとガスパールのお話は、「去年僕サンタさんが煙突を通るとこ見ちゃったよ」「私なんかサンタさんのおうちへ行ったもんね」と例によって嘘っこきの張り合い。
p.7-8
リサの妄想話。サンタさんは北極じゃなくて、もっと遠いところに住んでる。子馬のクラブに隠されたトナカイには毛皮の覆いがかかっていて、夏の間大人しく休んでるんだって
! これ、本当ならステキだね。
p.9-10
魔法の橇に乗って北極の空を飛ぶリサ。トナカイ二頭立ての橇は乗り込むと自動的に明かりが点き、飛び立つ。豪華なびろうどワインレッドの橇。リサたん一人には広すぎるけどね。
p.11
サンタさんのおうちに着いた !
サンタさんの国は寒いところだけど、橇の中は暖房が効いていて寒くない。滑走路は色々な色の明かりが灯っていてとっても綺麗。
p.12
雪でできたおうちは真っ白。門番によく仕込まれた白熊が二頭立ってる。入口の階段を上り詰めると、よく見えるように目印のフラミンゴも立ってる。
p.13-14
中は玩具の大工場 !
沢山の小人の妖精と鼠たちが忙しく働いてる。玩具を作って運んで包んで整理して・・・・・・赤いカーペットが眩しい。この遠近感は圧巻である。
p.15-16
赤いクレーン車で世界のあらゆるところの子供たちのための贈り物を整理する小人。地域ごとの棚に地球儀がかかっていて、その場所に赤い印がしてあるところなど、芸が細かい。壁面の柱は青、贈り物の整理箱は赤、緑、青。フランスの小学校みたいな色使いだ。
p.17-18
そして、奥の院は真打サンタさんの部屋。赤いカーテンにシャンデリア、豪華な大広間だ。オペラ座の大階段みたい。
p.19-20
サンタさんの机は玩具最後の仕上げをする作業台。エレベーターで玩具を一つずつ運んで来た鼠たちは、サンタさんの作業台で仕上げの塗りをしてもらい、滑り台で階下の包装台へ降りて行く。見てるだけで楽しいシステムだ。
p.21-22
滑り台を鼠の一匹と一緒に降りてみるリサ。白熊たちがサンタさんの手伝いをしてアルファベット順に背負い袋に詰めてる。
p.23
リサはサンタさんと小人、フラミンゴ、白熊たちと写真に撮って貰った。カメラマンは鼠。これが表紙の絵に近い。
p.24
橇に乗ってサンタさんの家をお暇する。みんな手を振ってさよならを言ってくれる。
p.25-26
リサ家の台所に話が戻って来た。クッキーを天板に並べ終わって、或いはもう焼き上がってるのかも知れない。ガスパールはコートを着てうちへ帰るところだ。
p.27-28
リサの部屋。自慢のトラックベッドに入って、クリスマスツリーの下に置いた靴下を確かめる。リサは今晩寝ないでサンタさんの来るところを目撃するつもりなんだって
!
p.29-30
深夜。やっぱり寝ちゃったよ。ツリーの下には綺麗な包装の贈り物が一杯 !
ああ、例の鏡がある場所はリサの部屋と続いていたのか。
まことに、幸せな絵本である。これはきっと、アンヌさんがかつて夢見たようなサンタさんの国なのだ。こんなに鮮やかな、こんなに楽しい国が本当にあったらいいなと思ってしまう。
絵はゲオルクさんと話し合ってイメージを詰めるため、とても時間がかかるそうだけど、見事としか言いようが無い。この二人は出逢うべくして出逢ったのだと思う。そして、作品を享受する恩恵に与ったことを心から感謝するばかり。
素晴らしいクリスマスを有難う !!
(2006/12/25/lundi)